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大阪産業大学からのお知らせ

令和5年度 大阪産業大学大学院?大学学位授与式および卒業式を挙行しました

3月19日(火)に令和5年度 大阪産業大学大学院?大学学位授与式および卒業式が挙行されました。
小川学長より祝辞が贈られ、大学院50名、大学1,720名の学生が巣立っていきました。
卒業者の皆さまの今後のご活躍を心から願っております。ご卒業おめでとうございます!

学位を授与された皆さんへ

本日、大阪産業大学を卒業される皆さん、また大阪産業大学大学院を修了される皆さん、誠におめでとうございます。学位記を授与されましたこと、本学の教職員を代表し、心からお祝い申し上げます。また、この晴れの日にご来場いただきました御家族、ご友人の皆さまにも心からお祝いを申し上げますと共に、教職員一同、皆様方の本学への御支援に感謝いたします。

さて、在学中はコロナウィルスの影響により、とくに入学した2020年度から2年間はオンライン授業が中心の教育となっておりました。2022年度からは対面授業に戻りましたが、それまでは友人と会うことも困難な時期がありました。こうした状況の中でも、勉学のみならず、課外活動や、様々な友人との出会いや交流など、できる限りの貴重な体験を重ね、人間的にも成長されたことと思います。学生諸君の中には普段の生活の中で様々な困難に遭遇し、大変な思いをされた方もいらっしゃると思いますが、その困難を克服し、卒業できたことは非常に大きな財産だと思います。その財産を活かして社会で活躍していただきたいと願っています。

最近の社会状況を見渡しますと、感染対策として始まった在宅勤務やリモートワークが推進されると共に、生成AIやドローンに代表される種々の技術、ロボットの導入が急速に行われ、生活に浸透してきています。皆さんが大学で学んだことの中には、たとえば数学や物理のように普遍的な知識はこれからも変わることはありませんが、AIに代表されるように、いろいろな思想や技術というものは、日々新しいものに置き換えられていくものもあります。そのような状況で大事なのは、自分で自分を教育していく力です。

既に人生は100年時代に入ったと言われています。これまで人生には「教育」を受けるステージ、「仕事」を行うステージ、「引退後」のステージ、という3つのステージがあると言われてきました。寿命が延びれば、「仕事」のステージが長期となります。ただし、これからは単に一つの仕事のステージが長くなるというわけではなく、仕事の内容が大きく変化する「マルチステージ」となっていくことになります。新しい仕事のステージに行く際に、もう一度教育を受けるか、あるいは自分で自分を教育するという「リカレント教育」が必要となります。皆さんには、いくつかのステージの変化に対応できるよう、自分で自分を教育するということを大学での学びを生かして、続けていっていただきたいと思います。

学部により名称は少し異なりますが、卒業研究が教育の仕上げとして置かれています。卒業研究を通じて独創性、論理を組み立てる能力、困難にぶつかってもやり抜く能力、あるいは仲間と協調して実行する能力を総合的に養成してきたことと思います。また、プロジェクト共育、あるいはクラブ活動において、様々なプロジェクト、課題に取り組んだ方も多いと思います。このような一連の教育や活動の中で、論理を組みたてる力、独創性、対人力、困難に立ち向かう能力を身に付けたことと考えます。

社会へ出れば、知識だけで解決できるものはありません。まず相手がいて相手の言うことを理解し、問題の本質は何か、解決策は何かを考え、提案を説明し納得してもらう能力、そして実行する能力というように総合的な能力が必要です。本学での経験をもとに、社会人となった後も研鑽を積んでいただければと思います。

卒業する皆さんにもう一つお願いしたいのは、「教養」を高めていただきたいということであります。社会へ出れば、様々な出身地域、あるいは国籍も様々な人と隣り合わせで仕事や生活をしていくことになります。考え方も価値観も人によって様々ですが、そのような中でいろいろな見方ができ、全体を見渡していくことができること、すなわち複眼的、俯瞰的に物事を考える能力が必要になります。また一定の品位を保って人と接することも必要です。このような能力や態度を支えるものが「教養」です。

総合教育科目の中に「教養」に関する科目が配置されていましたが、多くの人は、専門と関係がないのに、面倒な科目と思ったかもしれません。もちろん専門分野の科目の中にも「教養」に関する部分は多々あり、専門分野に偏らずいろいろな科目を修めて、複眼的、俯瞰的にみる能力を養ってきたことと思います。本学を卒業した後も、さらに「教養」を高める努力を続けていただくよう願っております。

人生においても、仕事においても、一人でできることは限られています。人とつながれば、より広くより大きなことを成し遂げることができます。これからも人々とのつながりを大切にしていただき、皆さんが幸せで充実した人生を送られることを心から願い、私からの贈る言葉といたします。

令和6年3月19日
大阪産業大学 学長 小川 和彦

ライブ配信について

式典当日はYouTubeチャンネルでライブ配信を行いました。
式典終了後であっても一定期間ご視聴いただくことが可能ですのでぜひご覧ください。